複数の強制わいせつ事件の被疑者として警察から疑われ、逮捕されてしまいました。事件については全く身に覚えがないですが、逮捕されてすぐ、警察からいわれるままに書類を作成していたところ、どうも罪を認める内容の書類を作ってしまったかもしれません。

複数の同種事件について捜査がされていましたが、本人にはいずれも全く身に覚えがないとのことでした。しかし、私が関与する前に、そうとは知らずに、罪を認める内容の書類を作ってしまっているようでした。私は、まず捜査機関への対応について助言をした後、初回面談中に本人の主張を聴き取り、罪を犯してはいないこと、前に作った書類は誤りであることをはっきりと書面にし、これを証拠化しました。また、苛烈な捜査が予想されたため、何度も警察署にいって本人に面会し、励まし続けました。複数の事件で疑われていたため、身柄拘束期間も長期化してしまい、本人の疲労は明らかでした。そして、勾留期限を迎え、正式に起訴されることとなりました。起訴後の対応について打合せをするため、本人に面会に行ったところ、本人より「実は犯人は私です」「嘘をつくのが先生や被害者の方に申し訳なくて、本当のことを言うことにしました」との申告がありました。そこからは方針を転換し、示談に向けて活動しました。幸い、被害者の方らと面会することができ、本人が事件自体や否認していたことについて謝罪をしていること、本人の更生可能性についての私の見解等を伝えたところ、示談に応じて頂くことが出来ました。最終的に、執行猶予判決を獲得することが出来ました。