この事例の依頼主
20代 女性
相談前の状況
懲戒解雇にするぞと脅されて慌てて退職届を出してしまったがどうしたらよいかというご相談でした。
解決への流れ
相談者の行為が就業規則の懲戒解雇事由に該当するのかを丁寧に検討したところ、懲戒解雇事由には該当しないことが分かりました。懲戒解雇になると誤信させられて自主退職したので、自主退職の撤回を求めて労働審判を申し立てました。会社側は当然に懲戒解雇相当だったと争ってきましたが、退職届の提出は無効という裁判所の心証を得ることができました。ただ、会社には戻ることができない状況であったため、最終的に賃金6か月分相当の解決金を受け取って自主退職となりました。
退職届を自分の意思で提出してしまっている以上、自主退職の撤回は容易ではない事案でした。客観的な証拠を丁寧に検討し、懲戒解雇になると誤信してもおかしくない状況に陥っていたことをきちんと主張できたことが大きかったと考えられます。