この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
男性は自転車事故で怪我を負い,顔面に傷跡が残ってしましました。もっとも,事故には男性側にも過失があったことから,保険会社から提示された金額は100万円でした。
解決への流れ
①男性の顔の傷跡は,逸失利益が認められないケースも多くあります。本件では,顔の傷が男性の職業に及ぼすデメリット,将来の不利益,男性の顔の傷に関する裁判例などを示して,裁判になれば逸失利益が認められるケースであることを説明しました。結果として,逸失利益を含めた大幅な増額で示談をしました。②男性は,自身の自家用車の保険に人身傷害保険を付帯していたことから,①の保険金を受け取る前に,人身傷害保険から支払いを受けました(これは過失減額部分の充当されます)。結果として,総額で約900万円の保険金を受領できました。
保険会社は,顔・体の傷跡の後遺障害について,逸失利益を認めず,低額の示談案をだしていくることがほとんどです。しかし,安易に示談せず,事前に弁護士に相談することをお勧めします。被害者の年齢・職業・減収の有無などで,適正な賠償額は変わってきます。また,過失があっても,人身傷害保険を利用することで,過失減額部分を補填することができます。ただし,本件のように,賠償を受ける順序に注意を要する場合があります。